ぶっくさーばんと! 〜花魄(かはく)〜
by 蔵月古書店
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<EPILOGE>
【蔵月古書店】
そう書かれた看板を元に戻して、沙夜子は一息付いた。
そして沙夜子は店の中を覗く。
ガァ子と黒鵺が店内を整理していた。
「ふむ。あれで花魄は全部じゃと思うぞ。持ち込まれた本の冊数と、倒した花魄の数も一致しておる」
「そうか」
「それにあれから姿も現さんしな」
「ああ」
本棚のほとんどがガラガラなのは寂しいが、店自体を建て直しという最悪の事態を避ける事は出来た。
「ガァ子ちゃ〜ん、黒鵺さ〜ん、店内の方はどうですかぁ〜」
「そうじゃな。ほぼ片付いたのじゃが……この在庫の量では客も来ないじゃろうな……」
「いや……来たようだ」
そう言って黒鵺は店先へと視線を向けた。
「あっ」
沙夜子は小さく声を上げた。
そこには沙夜子も知っている人物が立っていたのだ。それはあの彼女である。
「どうも。先日は」
と彼女は微笑んで頭を下げた。
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