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■ 2007/6/5 : ゲームシナリオの印税?
「ゲームシナリオ 印税」というキーワードでうちに来られる人が多いので、知っている範囲で書いてみる。でも、知っているのは美少女ゲームのみなのであしからず。
美少女ゲームにおいては、印税というか売上げの何パーセントというルールで報酬が設定されケースは、ほとんど無いといっていいと思う(出会ったことありません)。
当初の予定よりも売れれば、臨時ボーナスという形で正社員には報酬が支払われているという話は聞いたことあるが、外注とかフリーと呼ばれるクリエーターにもそれがあるかというと、そういう契約が交わされない限りはメーカー側の裁量でしかない。ぶっちゃけた話、そうなるモデルケースをもったソフトハウスって結構限られるんじゃないかと思うんだが(※1)。
外注に対する報酬は、だいたい以下のどれかに該当している。
・シナリオ1KBあたりいくら
・プロット1本あたりいくら
・企画+シナリオをグロスでいくら
・シナリオをグロスでいくら
もちろん、これらはソフトウェアの売上げに関係なく支払われている。
最低3〜5万本の売上が保障されるようなタイトルならともかく、数千どころかそれ未満の本数の売上になるようなものの場合、外注で請け負う者からすれば安心して仕事を受けられるルールといえる。
しかし印税と呼ばれるものは、得られる報酬は売上げそのものに左右される。発注側からすれば、プロジェクトが失敗したら報酬を支払わなくて良いのだ。どう考えてもヒットが保証されていて、はなっからメディア展開が考慮されている鉄板タイトルならともかく、そうで無いもの──特に最低売上本数が安定していない美少女ゲーム市場においては、印税というルールははっきり言ってギャンブルだ。印税という言葉の響きは格好いいけど、細かく雑誌をチェックしなければ知らないような企業からそういう案件を提示されたら、作業報酬にならないか協議した方が身のためである。
印税ルールで儲けられるのは、美少女ゲーム市場においては本当に限られた人間だけだと思うなぁ……。
※1:「うちは外注にもボーナス出すって!」という反論されるメーカーさんおられましたらどしどしご連絡ください。こちらからごあいさつにうかがいます(笑)
関連タグ: ゲーム シナリオ
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