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■ 2006/9/21 : 僕たちの戦争(2)
僕たちの戦争
この話題が未だ絶えないので、もうちっと書いてみる。
特攻にスポットを当てたドラマ・映画は今に始まったわけじゃないが、今までのものは男が見て泣く内容っていうのかな、生きざまにスポットに当てた熱い作品が多かったような気がする。
ヒロインというべき存在を用意し、しかもラブストーリーとしても良質だった「僕たちの戦争」は、いい意味で男にも女にも楽しめるものになっている。しかも、このドラマではヒロインも戦っている(戦争そのものとはすれ違っているけど)。有人魚雷による特攻シーンがラストにはなっているものの、「聞けわだつみの声」ですら、彩り程度にしか描かれなかったオナゴ素材がこれではきちんと生きている。えろえろを省略してもね。
「タイタニック」と同様、いくつかの泣き要素をこれでもかってくらいに使っているので、エンターテイメントとして成功しているんじゃないかと思われる。
ただ、大作映画にしたら「日本のタイタニック」としてヒットするか? となると、これはまた違うので注意が必要だ。
それというのも、この作品における、タイタニックに通じるダイナミズムはラストの特攻シーン。女の入る隙は無ぇってばかりに燃える映像のため、そこに尺を稼いだらデート映画にはならなくなってしまう。「ダイナミズム+恋愛」をひとつの画面に取り込めるネタでなきゃ、タイタニックにはなれない。もうひとつ例を出すなら、「天空の城ラピュタ」とかね。
テレビというメディアで楽しむ分には、かなり良質なエンターテイメントだ。反戦に関するメッセージがありながら、戦った主人公の心情に多くの人たちが共感を得られるだろうものにもなっているし。
つっこみたい部分はあれど、でも、やはり多くの人に勧められる戦争ドラマなのだ。
現代人が戦争のまっただ中に巻き込まれるネタとしては、「終わりに見た町」があったけど、「全編救われない展開 & 呆気に取られるほどすごいオチ」なのでおよそ万人受けする内容じゃ無かったからなぁ……。
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